
第28回(2025年10月9日放送)
今回のテーマは「新総裁に期待すること」。
苫米地さんは、石破茂新総裁の誕生をきっかけに、日本の政治とリーダーシップの在り方について語った。
番組ではまず、石破氏との過去の関わりについて触れ、個人的な親交はあるものの、総理就任以降はあえて直接の連絡を避けていると明かした。
理由は、利害関係や政治的な誤解を避けるためであり、「外交的な立場からフラットに物事を見るため」と強調した。
政治的な立場や党派を超えて、人物としての誠実さや信頼性をどう評価するかという観点から話が展開された。
苫米地さんは、石破氏を「お金や脅しで動かない政治家」として評価した。
政治の世界では金銭的な利権や圧力、さらには個人的なスキャンダルなどによる影響が避けられないが、石破氏はそうした外的要因に左右されない数少ない政治家の一人だという。
特に「お金と脅しは政治の2大リスク」であり、多くの政治家がそのどちらか、あるいは両方に絡め取られてしまう現実がある中で、石破氏の姿勢は極めて稀有だと語った。
さらに苫米地さんは、石破氏が「敬虔なプロテスタント」であることに言及した。
これは一般にはあまり知られていないが、彼の政治姿勢の根底には信仰があると指摘した。
苫米地さんは、信教の自由を尊重したうえで「これは批判でも賞賛でもなく、事実として重要な背景」と述べたうえで、トランプ前大統領の信仰心との共通点を挙げた。
苫米地さんによれば、トランプ氏が暗殺未遂事件で弾がかすった際に「神に守られた」と感じたのと同じように、石破氏も信仰を通じて強い倫理観や使命感を持つ政治家だという。
また、石破氏が過去に苫米地さんとともに登壇した日本外交政策学会でのエピソードも紹介された。
当時から安全保障や防衛に関する議論では共通点が多く、外交政策におけるリアリズムの重要性を共有していたという。
もっとも、経済政策や社会政策など、国内の制度設計に関しては考え方が異なる部分も多いと認めつつ、それでも「信念に基づいて行動する政治家」である点では高く評価していると述べた。
苫米地さんは、新総裁が誕生した今こそ、日本の政治文化全体が「お金と恐怖」ではなく「信頼と理念」で動く方向に変わることを期待していると語った。
そして、「2050年の日本をどうするか」という自らの長期的視点を重ねながら、政治リーダーに求められるのは“合理的な政策”よりも“揺るがない人格”であると強調した。
政策の違いよりも、国家を導く人間としての一貫性と誠実さこそが信頼の源であり、それが社会全体の安心につながるというのが苫米地さんのメッセージだった。
番組全体を通して、苫米地さんは新総裁の政治的立場そのものよりも、リーダーとしての人間性、宗教的背景、そして理念の一貫性を軸に語っている。
信念に基づいた政治の可能性を提示し、派閥や党派を超えて「信頼できる政治家」としての在り方を考える回となった。
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10/9(木)深夜0am - 0:30am
DJ:苫米地英人
ハッシュタグ:#cosmicradio
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