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7月9日(木)放送のテーマ: 「アメリカとイランについてpart ①」

番組から
2026/07/15

Dr.苫米地 Cosmic Radio

テーマ 「アメリカとイランについてpart ①」

第65回(2026年7月9日放送)


今回のテーマは「アメリカとイランについてpart ①」

中東情勢が大きく動くなかで、アメリカとイランの間で進められている停戦交渉と、その背後に存在するイスラエルの立場について掘り下げた回となりました。

番組の冒頭では、パキスタンが長年にわたりアメリカとイランの間で仲介役を担ってきたという話からスタートしました。

一般的にはトルコが語られることも多い中東外交ですが、イランとの関係性やイスラム圏における立場を考えると、パキスタンが果たしてきた役割は小さくないと説明します。

今回取り上げられた『イスラマバード覚書』も、その流れの中で生まれたものだと紹介されました。

2026年6月中旬にアメリカとイランの双方がパキスタンの仲介による合意に向けて動き出し、スイスで署名式典も行われたとされています。

ただし、この覚書は恒久的な和平合意ではなく、今後60日間かけて詳細を協議するための枠組みであり、交渉開始のための土台に過ぎないという点が強調されました。

そのうえで番組が最も重視したのが、イスラエルの反応です。一般的にはアメリカとイランの交渉として報じられていますが、実際には地域の安全保障を考えるうえでイスラエルの存在を抜きに語ることはできません。

ネタニヤフ首相は覚書に対して強い不承認を示しており、その理由として、イスラエルを射程に収めるイランの弾道ミサイル開発や中距離攻撃能力への制限が盛り込まれていないことを挙げています。また、核開発に関する具体的な制約についても十分ではないという不満を抱いていると説明されました。

覚書の内容だけを見れば穏当な合意に見える一方で、イスラエルの立場から見れば自国の安全保障上の脅威が残されたままになっているという視点が紹介されました。

続いて取り上げられたのが、停戦交渉と並行して続いているイスラエルの軍事行動です。アメリカが停戦に向けた動きを進める一方で、イスラエルは自国の安全保障を最優先するとして、レバノンやヒズボラに対する軍事的な圧力を維持する姿勢を崩していません。

南レバノンの安全地帯維持や、ヒズボラへの警戒体制についても触れられました。イスラエル国防当局は軍の前線維持を明言しており、軍事的な緊張は依然として続いている状況だと説明します。

また、イスラエル側は必要であればイラン本土への直接攻撃という選択肢も残しているとの見方が紹介されました。もしそうした事態になれば、現在進められている停戦交渉そのものが大きく揺らぐ可能性があります。

こうした状況の中で、アメリカの立場にも焦点が当てられました。トランプ政権にとってイラン戦争の終結は中間選挙を控えた重要課題であり、できるだけ早く成果として示したい事情があると分析します。

アメリカとイランの合意だけでは十分ではなく、イスラエルが納得する形にならなければ、本当の意味での安定にはつながらないという見方も示されました。

さらに、レバノン情勢についても整理されました。停戦や和平の枠組みは存在しているものの、イスラエルは完全撤退を拒否しており、限定的な軍事行動は現在も継続しています。ヒズボラ側もこれを停戦違反として非難しており、緊張は続いています。

後半では、トランプ政権内部からイスラエルに向けられた不満についても触れられました。特にJDバンス副大統領は、イスラエルの強硬派閣僚に対して厳しい言葉を投げかけているとされ、アメリカがこれまで提供してきた軍事支援の重みを改めて強調しています。

今回の放送では、アメリカとイランの交渉そのものよりも、その背後にいるイスラエルの存在が今後の展開を左右する重要な要素として描かれました。停戦合意が成立するかどうかだけでなく、それをイスラエルがどのように受け止めるのか。中東情勢を読み解くうえで欠かせない視点が数多く示された回でした。

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毎週木曜日 深夜0am - 0:30am

Dr.苫米地 Cosmic Radio

DJ:苫米地英人

メール:cosmic@interfm.jp

ハッシュタグ:#cosmicradio

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